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MUD(メディア・ユニバーサルデザイン)の取り組み

MUD(メディア・ユニバーサルデザイン)とは

MUD(メディア・ユニバーサルデザイン)とは、個人の色の感じ方の差や年齢などに関係なく、できるだけ多くの方に正しく情報が伝わるように、見やすく、わかりやすいデザインにしようという考え方です。
印刷物にもユニバーサルデザインを取り入れる必要性が高まっています。

一般色覚者が見えている画像と色弱者が見えている画像の例。色の見え方の違いで困っている人が国内に約320万人います。男性約20人に1人。女性約500人に1人。

色の見え方の違いによって、正しい情報を得られず、間違いや事故につながることもあります。
【一般色覚者】の見え方と【色弱者】の見え方の例。?トイレマークの男女が見分けづらい?文中の強調する赤文字が見づらい?カレンダーの赤で書かれている日曜日と祝日が見分けづらい

文字
加齢による視力低下、白内障、弱視、視野狭窄など、多種多様な機能低下に対する配慮が必要になります。

行間隔・文字間隔

行や文字の間隔を詰めすぎると、読みにくい文章になります。
余裕を持たせたデザインにするために、原稿の量を調整することも必要です。

フォント(書体)

明朝体よりもゴシック体のほうが見やすいといわれます。
特に小さな文字ではゴシック体の、それも太さが均一でツブレに配慮されたフォントが適正です。

非常に読みづらい例(行間が詰まりすぎ、行間文字間が詰まりすぎ。)非常に読みやすい例。同じポイントでもUDフォントの方が大きく見えます。また文字の形そのものも見やすい工夫がされています。

技法
様々な見え方をする人に対して、色だけに頼らない識別方法を工夫していくことが、MUDの核になります。
  1. 識別しやすい色の組み合わせだけではなく、文字・記号・ハッキング(色を塗った部分に「柄」を加えること)を使用する。
  2. グラフの凡例は、グラフに直接明記するか、引き出し線をつける。
  3. 境界線をつける。
円グラフによるわかりづらい例、わかりやすい例

ちょっと工夫するだけでこんなにわかりやすくなります。

その他の事例

外国人に配慮し、多言語表示をしたり、直感的に理解できるピクトグラム(絵文字)を使用しています。

ピクトグラム(絵文字)


高齢者[白内障]の見え方

65歳以上の高齢者:3186万人(平成25年9月総務省推計)

個人差はありますが、老化により視覚・色覚が衰えます。
そのため、明度差のない色は見分けづらく、文字の大きさやフォント、色などに配慮が必要です。

一般色覚者と高齢者[白内障]の見え方の例

見え方の例?

白地に黄色は高齢者や一般色覚者には見づらく、高齢者は紺と黒が見分けづらくなります。


見え方の例?

赤と赤紫(マゼンタ)、緑と青緑は、高齢者や一般色覚者には見分けづらいです。


見え方の例?

見えにくいフォント(線が細いと、白内障・弱視ユーザーにとって視認しづらい。)文字の違いがわかりにくい(外形が似ている文字は、白内障・弱視ユーザーにとって視認しづらく見分けがつきにくい。)

高齢者・弱視者への配慮

高齢者と色弱者の見分けやすい色と見分けづらい色は異なるため、両者の見分けやすい色を選定することが大切です。

グラフの例(改善前と改善後)
MUDへの取り組みの必要性

MUDへの取り組みの必要性

導入のメリット?企業・団体のイメージを高めます。?周知の幅を広げます。?見間違いを減らします。

印刷物はカラーになり、インターネットの普及など情報発信の手段が増える一方で「わかりづらい」「読みづらい」「見づらい」と困っている人たちがいます。
お年寄り、色弱者、外国人に子どもたち。
多様性に配慮したユニバーサルデザインの必要性はどんどん高まっています。
重要な情報が伝わらず、時には事故につながるかもしれません。
企業や自治体もすでに取り組みを始めています。
情報格差を無くし、お客様が発信する情報をもっと多くの人たちに、わかりやすく伝わるようお手伝いいたします。

用語について
用語について

NPO法人・カラーユニバーサルデザイン機構にならい、当社では「色弱」「一般色覚」という呼び方をしています。

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